書評:浦和再生

最近、思うところあってサッカーがらみの書籍を多読しているのだけれど、先日島崎さんの著作である「浦和再生 レッズスタイルの行方」が発行されることを聞いていたので、店頭に並ぶのを心待ちにしていた。発売日に入手して、早速ページをめくっていくと、なんというか懐かしい感じが甦ってきた。

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もの凄い厚かましい物言いだけれども、島崎さんの浦和に対するスタンスと僕のそれはちょっと似ている感じが以前からしていて、読み進めるうちに“そうだそうだ”と何度も膝を打つ場面が出てきて、「ビッグクラブ」を読んだ時と同じような気持ちになっていった。

本書は、2009年の浦和レッズを立ち上がりから、主に戦術的観点に寄って詳細に試合の内容を振り返っている。合間合間に入る選手のコメントは非常に明確というか、当時を思い出すのに十分なバランスで含まれていて、また、今まで聞いたことのないようなコメントが、まるで砂金のように心をくすぐる感じでまぶされている。

好調だったナビスコカップ予選、そして代表選手が戻り急激にパフォーマンスを落としたその後のリーグ戦へと連なる流れでは、戦術的論理性と選手のメンタルをくみ取った2方向からの視点で書かれているから、なぜそうなったのかを理解するのが容易い。言うは易く行うは難し、監督がどれだけ戦術的な指導を行ったところで、それをピッチで体現するのは選手であり、指導を簡単に受け入れくれるとは限らない。そうした葛藤も、十分に描かれていると思う。

クラブ史上ほとんど初めてといえる、フラットな4バックとゾーンで守るやり方を取り入れた浦和の2009年は、とても濃密なものだったと僕は考えていて、それはオフトが就任した2002年と近似していると僕は思う。2003年から2007年にかけて、浦和は多くのタイトルを手に入れているけれど、僕はその礎を2002年に求める。考え方は人それぞれかも知れないが、本書を読むと、それが納得できるんじゃないかなと勝手ながら思っている。

フットボールクラブとして最も重要な要素を記しながら結びにいたる本書は、2010年の浦和を占う意味でも非常に示唆に富んだ内容だと思うし、フラットな視点で書かれているこうした本を読み込む事が、冷静に試合と対峙したとき無闇に慌てずにいるための重要な手段になると、僕は思う。

なんて、烏滸がましくも書評にチャレンジしてみましたが、慣れないことはするもんじゃないというのが感想です(笑)。

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